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理事長コラム

理事長コラム

コロナ後に向け、もう一度基本を徹底し、新しい売場作りの準備を

 コロナウイルス感染症は5月8日より、分類が2類相当から季節性インフルエンザ並みの5類に変更され、コロナ禍も出口に向かって歩みだしています。飲食街が賑わいを取り戻しているとまでは言えませんが、外で食事して会話を楽しむという姿が見られ、街はかなり活性化してきています。
 スーパーマーケットも過渡期にあって、店そのものは従業員の体温を測ったり、マスクしたり、消毒したりと、コロナ下での対応を継続しています。ゴールデンウイーク明けに5類に変わっても、人間というのはそう簡単には変わらず、徐々に開放されていくのではないでしょうか。
 マスクにしても着脱は3月13日から個人の自由になりましたが、すぐにマスクを外す人が増えたという訳でなく、最近でも電車の中ではほとんどの人がマスクを付けており、我々も会社で会議をする時はマスクを付けています。
 いずれコロナ後の生活は始まるわけで、コロナが明けたらどう対応するかをあらかじめ考えて、準備しておかないといけないと思います。
 マスクに関しては、我々はサービス業で安心安全が第一なので、従業員がマスクをして業務に当たるのはコロナ後も続けることになると思います。
 一方でコロナ禍の中で、省いてきたものがあります。例えば、試食は出しませんでしたし、強い販促も打ちませんでした。要するにお客様をわっと集めるようなことはやって来ませんでした。しかし今後、ゴールデンウイーク後などはそうしたことはやったほうが良くなります。でも準備していないとできません。
 その際、まずはクリンリネスです。お客様をお迎えする時に、お店全体をもう一度クリーンにすることが重要で、整理整頓を徹底して、欠品のない売場を作る。新しく開店するくらいの気持ちで取り組んでいくべきだと思います。

コロナ禍からの頭の切り替えが大事
 レジ要員もコロナ禍で減っていますから、来店客数に合わせて見直していく。アフターコロナのお客様の気持ちに合わせたシフト、サービス体制をきちんと作っていく。すぐにはできないので、1〜2か月かけてやるという意識を持たないといつまでもできません。未だにコロナ禍にいるという感覚だと気が付かないので、コロナは明けたのだという頭の切りかえが必要です。
 商品においても、コロナ禍の中で普及してきた冷食、惣菜、精肉は今後もますます充実させていくべきものだと思います。一方で高騰する電気代を視野に入れながら、周囲の競合の状況も見ながら、これらの伸びている商品のコロナ後の売場を作るということを意識してやっていかないとメリハリのない営業になり、売上も鈍くなります。
 お客様の潜在的なニーズを掘り起こして、新しい商品として目に見える形でお客様に示していくことが我々の仕事です。大変難しい切り替えとは思いますが、どう提案していくかを至急考えて、なるべく早く売場を変えていくことが大事です。
 クリンリネスという基本は同じでも、コロナ前とコロナ後ではその中身が変わってきています。試食にしても少しずつ始まっていますが、アクリル板の仕切りをどうするとか、細かい変化が出てきます。感染に敏感なお客様もいらっしゃるので急にコロナ前の状態に戻すことはできません。コロナの経験を経ての試食になります。試行錯誤を繰り返し、失敗しながらでも、正解を掴んでいかないといけません。
 コロナ禍も明けようとしている今、皆さんが新しいスタートラインに着き、ヨーイドンが始まります。早くスタートダッシュができるようにしていかないといけません。5月はその準備期間と思っています。